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「まち」と「まちづくり」を見直す

「まちづくり」や「まちづくり会社」という言葉が一般的に使われるようになり、またそれを仕事にしたいという人も増えました。けれど、じゃあ「どういう意味なの?」「どういうお仕事なの?」と問われると、それを学んだ学生でも回答に詰まることが結構よくあります。そこで、改めて「まちって何?」「まちづくりって何?」というところを考えてみました。
 

「まち」って何だろう

 
一口に「まち」といっても、地理的な範囲を意味することもありますし、行政的な区割りを意味することもありますが、わたしたちは、「まち」は人々が集まるエリアだと考えています。

昔を振り返ると、政治の中心地として栄えた「都」や「城下町」、寺社前で栄えた「門前町」、交通の便の良かった「宿場町」や「港町」など、歴史的にいろいろな「まち」がありました。近年では、鉄道交通の発達に伴う「ニュータウン」、大きな学校周辺の「学園街」、インテリジェントオフィスビルが密集する「ビジネス街」、「ディズニーランド」や「駅ナカ」、「郊外型ショッピングモール」も、新しい「まち」のひとつかもしれません。
 
それぞれの「まち」は、人が集まる理由も、集まっている人の数も、集まっている人の職業も、人が集まる時期や時間も、それぞれ多様です。
一方で、いずれの「まち」にも共通していることもあります。
「まち」の特徴は、そのエリアに人々が集まっているという点です。そこで仕事をする人、そこに住む人、そこに通ってくる人、そこに買い物に来る人、そこに観光に来る人、舞台とする人、そのエリアの行政職員、そこに不動産を持つ人、など多様な人たちで、「まち」は構成されています。
 
その意味で、「まちとは、あるエリアに集まる人々」だとも、わたしたちは考えています。かねてより「まち」には中心性があると言われており、それは皆が集まりたい、その場所に行きたいという引力のようなものがそこに発生しているのです。
この引力は漠然として生まれるものではなく、明確な理由があります。用事があったから、近いから、便利だから、通りかかったから、そこにしか無いから、好きだからと、理由も様々でしょう。でも、必ず理由があるのです。言い換えると、その理由をもっているエリアが「まち」です


 

「まちづくり会社」を見直す

 
一口に「まちづくり」といっても、その取り組みは多種多様です。けれど、その根っこの部分をさがすと、どの取り組みも「まちに人々が集まる理由をつくる取り組み」ということができます。最近話題になっている「まちゼミ」(大学のゼミをまちなかで行うこと)、「バル」(中心市街地のはしご酒イベント」、「まちコン」(中心市街地での合コン)のどれをみても、根っこの部分は同じです。
 
ひとつの取り組みで、まちを構成する様々な人々を同時に満たすことは不可能かもしれません。でも、不動産を持つ人への取り組み、そこで仕事をする人への取り組み、そこに住む人への取り組み、など、それぞれのニーズに対応できる個別の取り組みを行うことができます。
その取り組みの結果、不動産価値が上がり新しい不動産所有者が、仕事がしやすくなって新しい事業者が、住みやすくなって居住者が、観光客が、長期滞在者が、などなど、具体的な結果を産み出していく。このプロセスを創りだす取り組みが「まちづくり」です。
 
また、それらのまちづくりを継続的かつ組織的に取り組むために立ち上げられた会社が「まちづくり会社」です。
 
「まち」の特徴によって、観光に重点を置いた「まちづくり会社」、住民の生活に重点を置いた「まちづくり会社」、飲食店に重点を置いた「まちづくり会社」など、「まちづくり会社」にも様々なタイプの「まちづくり会社」があり得るでしょうし、また、そうあるべきです。これは各エリアの状況において、経営戦略としてとるべき道が異なるからです。しかしながら、全てに共通しているのは、自立的に事業を経営を通じて、まちのバリューアップを図っていくことです。
 
様々なタイプの「まちづくり会社」においても、共通して必要なことがあると、わたしたちは考えています。それは、結果をだし、続けることです。続けるためには体制や人員も重要です。そして、明確な収益が必要です。収益を得るには投資も必要でしょう、投資を行うには、それが回収できるビジネスシステムを構築しなければなりません。
 
しかしながら、それを実現しているまちづくり会社は残念なことに全国でもごく一部です。
そこで、その一部の会社のノウハウをまとめて、「経営的に自立したまちづくり会社」をつくるためのテキストの販売を開始しました。
 

テキスト:Area Innovators Bootcamp Text / 12,000円

補助金に頼るのではなく、確実に儲けながらまちづくりを進めるためのテキスト。


まだ数は多くないですが、確実に「経営的に自立したまちづくり会社」は増えていっています。
時に、具体的な成果を出さずに「取り組みのプロセス自体に意味がある」(だから、補助金は必要だ)という声を聞きますが、結果のでないプロセスをつくるために、「まち」が疲労して魅力が低下して、「まち」から人々が出ていってしまったら本末転倒です。
そうならないために、そして「まち」を作り出していくために、まちづくり・まちづくり会社は

  1. まちに人々が集まる理由を創りだす取り組みを行い
  2. 具体的な成果を継続的に出し続け
  3. その成果の一部で活動・取り組みを行うことが出来る

という3点は外してはいけない鉄則になります。見方をかえると、この3点を満たすことができて、はじめて「まちづくり会社」ということができるのかもしれません。

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